愛玩子猫のしつけ方





放課後になった。


あたしのケータイはうんともすんとも反応なしだ……。


ちっちゃな白いうさぎのストラップが寂しげに揺れた。


はぁ…と思わずため息がこぼれる……。


今日は絶対迎えに来てくれる訳ないよね……。


「あれ~?今日のお迎え違くない??」


窓際に立つ友達が不思議そうにあたしを振り返る。


近寄って見ると…茶色の頭の、葉山くんが立っていた。


一緒に見に来た凛子の眉間に不機嫌なシワが出来る。


「……あいつ…!みんなぁ!アレにこの敵なの!……シメに行くわよ………っ。」


「なにそれっ!なにそれ~っ!?」


「よくわかんないけどにこたんがイジメられた訳っ!?」


「なにそれ、最悪~…」


なんだか凛子に続く友達が膨れ上がっているような………。


「いや…っ!みっ、みんなぁ……っ!?」


あたしがおろおろしてる間にクラスメート全員が葉山くんの元に向かってしまった………。