「えぇ~と…。それってどういう……??」


いきなり頭を下げられても、あたしには何のことだかわからない。


「マジ…ごめん!!……いや、由貴ちゃん騙されてんじゃないかと………」


「………あたしっ!?」


葉山くんは頷いて言いにくそうに話し始めた。


葉山くんによれば……

あんな外見にも関わらず純情でのんびりした由貴くんに急に彼女が出来て、どうやら最近とても機嫌がよかったのだそうで……。


友達として喜ばしい反面、彼女がそんな由貴くんを騙して…例えば二股なんてしちゃうようなヤツだったら…と、無性に心配になって彼女…つまりあたしに近づいたのだとか………。


「……すげぇモテる子だし、純情そうにしてて裏で…なんて思ってたらさぁ…。」


あたしを見たところ、ありえないと判断してくれたらしい……。


「つーか、なんであんなあっさり目ぇ閉じる訳?俺、悪いヤツならキスくらいしてるよ~?」


あたしは再びキョトンとして


「……だって、由貴くんの友達だし…。由貴くんが心開いてるみたいな人を疑う必要ないでしょ??」


「………!」


葉山くんは……参ったと言ってバツの悪そうな顔で笑った。