「由貴くん~~…っ。」



「………!」



そんな声にハッとすると………



鬼ごっこをやめて戻って来たらしいにこちゃんが何だか泣きそうな顔で……俺の腕にしがみついていた。



「………にこちゃん…?」



さっきまでにこにこしていただけに驚いて顔を覗き込めば………



「………由貴くんのこと、みんなが見てる………!」



真っ赤な顔をしたにこちゃんは…むぅっとした顔で…………。



俺と同じことを……………言ってる?










「~~~~っ!!」




カァッ!と、耳まで熱くなるのがわかった。




駄目だ………!










俺…………本当に、にこちゃんのやきもちに弱い…………っ。








ただただもう……その姿は可愛くて………!










「…………限界……っ。」



「………由貴くん??……うにゃーーっ!?」



にこちゃんを人目から隠すように抱き上げて、そのままスタスタと歩き出す。



「ゆ…っ、由貴くん~?どこ行くの……っ!?」



いきなり抱き上げられたにこちゃんは何がなんだかわからない様子で、俺の腕の中で俺を見上げて困惑顔だ。



「…………人…いないとこ。」



「…………??」



俺のつぶやきをわかってないにこちゃんはキョトンとして可愛く首をかしげている。



「………!!…由貴くんっ!?」








だからその耳元に口を寄せて…………










「…………誰もいないとこで………とりあえず………キスさせて。」



「…………!!!」














可愛すぎる君に……………もう限界。