【side由貴】
「にこちゃんのイチゴもらっちゃおー!」
「やだーーっ!葉山くん絶対ぜんぶ食べちゃうもーーん!来ないで!!」
「「………。」」
例によりはじまった二人の鬼ごっこ………。
見守る保護者の俺と凛子さん………。
アイツずるくないか……?と少し思って眺めていたら……
「………ねぇ、橘由貴。」
「………?」
凛子さんがニヤリと不適な笑みを見せた。
「………どぅお?あたしが見立てた水着。にこの普段見えない部分がばっちりでしょ?」
「…………っ!!」
やっぱり……あんたの仕業ですか………っ!!?
ニヤニヤと笑う凛子さんに思わず出そうになった言葉をなんとか抑えこんだ。
知ってるんだよ………っ。
にこちゃんが実はスタイルがいいことを………!!
何せ、襲った?ことがあるんだから…………。
瑠威からメールがあった時………
マジで殴ってやろうかと思ったんだからな………。
案の定、海でにこちゃんは周りの視線を一身に集めてる……!
愛玩人形さながらの美少女で、どこか幼げな顔立ちに…意外なくらいに綺麗なスタイル………。
まわりの奴らがみんな鼻の下のばして見える…………。
正直…ほんと、
誰にも見せたくない…………!


