「………あなた……もしかしたら、にこちゃん………?」



「…………?」






いつものコンビニのバイトが終わって……ぷらぷらと公園の前を歩いていた時…………



グレーのスーツに身を包んだすごい美人な大人な女の人に……声をかけられた。




「…………あ…あの……っ?」



あたしに前に会った覚えはなくて………。



思わず戸惑いの声が出た。



「やっぱり……!…………いやだ!本当に可愛い子……!!」



「…………!?」



でも……この人はあたしを明らかに知ってる様子………!



だ…誰でしょうかっ!?



でも………なんっか……見たことあるような…………???



特に…綺麗な形の唇が…………見覚え…あるぞ……??



なぜに唇………??



ピンポイントで見覚えって…………??



あたしはますます混乱してしまう。



そんなあたしに対して、美人さんが苦笑を浮かべて…………




「いきなりごめんなさいね……!つい、嬉しくなっちゃって……………。」



「…………!」



ちょっと恥ずかしそうに俯いたその人を見て……………!










「……………由貴くんの唇だ…………!!!」



「…………!」










失礼ながら……指までさして、叫んでしまいました…………。








彼女の形のいい綺麗な唇は………あたしの大好きな唇に…そっくり同じだったんです。