「そうねぇ……。中々に可愛くて…珍しく気に入ってるのよ?」



笑いながら冗談まじりにそう言って………



「…………だったらいっそ………凛子さんの可愛い子猫と交換してくれない…………?」



「………!」



俺のそのセリフに……凛子さんが微かに目を見開いたようだった。



ほんの少しでも…彼女の動揺は珍しかった。







「………さぁね?それはお宅のわんこの頑張り次第でしょうけどね……?」



それでも、次の瞬間には余裕の笑顔で切り返してくる。



「…………多少の見込みはあるってことかな………。」



そう言えば……凛子さんは楽しそうに笑って



「まぁ、あのわんこは置いといて……子猫は半分あんたのモノみたいなもんでしょ?」



「…………。」



俺が黙っていると、今度は呆れた顔で笑った。



「やぁね……!半分じゃ足りないって言うの?中々に独占欲が強いのねぇ……。
……………でも、珍しいわ……。橘由貴…………あんた、何か焦ってるのかしら……………?」



「…………っ!」