「………!?」
先生は綺麗に手入れされた細い指を…スルリ…とあたしの頬に滑らせた。
驚いたあたしはビクリ!と肩を震わせた。
「…………本当に可愛い子………。男なんてバカで下品なヤツにあげるなんてもったいないわ………。」
「…………せ…先生…っ?」
何だかだんだんと楡崎先生のうっとりした表情が怖くなってくる………っ。
この人……っ、今なんで『男なんてバカで下品なヤツ』…なんて言ったんだ……っ!?
おかしい………っ!なんかがおかしい……っ!!
あたしからは引っ込んだ涙の変わりに冷や汗が出てくる…………。
「…………!?」
楡崎先生は色っぽい綺麗な顔をあたしにぐっと近づけて………
「………ねぇ、にこちゃん?……つまんない男より………女の子同士の方がよっぽど気持ちイイコトしかしないのよ………?」
「………どうゆ…意味で…すか…っ?」
ま、ま、ま、待とうよ………っ!?
いくらあたしが鈍いからって…………なんか今ので…………っ。
「………痛いことしかしない男なんて止めて、あたしが可愛がってあげる。」
「…………!!?」
にっこり微笑んだはずの楡崎先生の顔は……目が笑ってなかった…………。
この先生………っ
本物の……レ〇だ…………っ!!!
あたしはビシ…っ!!と、音がしそうなくらい固まった。


