「………愛音、今日も休みかぁ……。」



相変わらず空っぽの席が寂しくて……あたしは小さくため息をついた。



創立記念日の今日…あたし達の学校はお休みじゃなくてお昼までで授業が終わり。
この日も愛音は来なかった………。



心配で心配で仕方ない。



メールやケータイをかけてみるけど、愛音からの返信はなかった。



「にこ、今日…愛音ん家に行ってみましょ?あたし…愛音が言った《あの人》が気になるし……咲学に彼氏がいる子に聞いたんだけど……愛音の彼氏も休んでるらしいのよね……。」



「………彼氏まで……?」



凛子の言葉があたしの胸を不安にさせた。



ただの偶然……?



凛子の表情も固く曇っていて……嫌なものばかりが胸を過った。



「あ…っ!じゃあ由貴くんにメールしとかなくちゃ……っ」



由貴くんの学校はいつもどうりのはず!



あたしは連絡するのを忘れてたことを思い出して慌ててケータイを開くと………



「じゅ…っ、充電切れてるよ……っ!?」



あたしのケータイの画面は真っ黒で……押したってうんともすんとも反応なし……。



「……たく。ほんと、ドジねぇ……。」



それを覗きこんだ凛子に呆れた声を出されたけど……返す言葉もありませんです……。