そして十四日、バレンタインデーの朝。
裕之は朝から「今日ともひろお兄ちゃんもくるでしょ」ときいてきた。
そのくらい楽しみにしているらしい。
「ありがとう、ありがとう」
私はそう呟きながら家をでた。
「千代子っ」
「!聡美、おはよう」
「おはよっ」
クラスメートの聡美が勢いよく走ってきた。
手には紙袋を持っている。
「はいっバレンタインっ」
「ありがとう。手作り?」
「うんっ」
そうか。今日はゲームの期限であると同時にバレンタインデーなんだ。
そういえば、裕之の以外なにも用意していない。
それから聡美とくだらない話をしながら学校に向かった。
学校に着くと教室はチョコレートの香りがした。
私のクラスでは本命チョコよりも友チョコの方が盛んなようだ。
ただ朝日の机には本命と思われるチョコがあふれていた。
意外とやるじゃん。


