「ヒントあげようか?」
「ヒント?」
「そっ良いことの基準を決める。ききたい?」
「うんっ」
「…素直でよろしい。ヒントはね、“ありがとう”」
朝日は人差し指を立て言った。
「ありがとう?」
「人からありがとうと言われるようなことをしたとき、そんとき良いことしたって思わない?」
「…たしかに。ありが…。なんでもない」
「ありがとうっていわなくても、俺は良いことしたもんねー」
そう言うと朝日はチョコを一粒口にほうり込んだ。
「じゃっせいぜい頑張って。あと少しっ」
「言われなくても頑張るし」
今、十三日の放課後。
明日、十二回ありがとうと言われる。
このクラスってひねくれてんの多いから結構難しいかも。


