教室に帰ってきて。
生徒総会が終わり、教室に帰ってきた六組。
このあとはロングホームルームになり、生徒総会で決まった事について話し合う事になっている。
勿論、委員長であるヒンが進行をつとめる。
「さてさて。確認していきますよー?皆さんしーっかり聴いてくださいな」
先程配られたプリント片手に教壇に立つヒン。
六組の生徒は静かにプリントに目を通す。
廊下から他のクラスがざわついてる音が響いているあたり、委員長があまり上手く纏められないようだ。
かつての六組は学年一無秩序クラスだった。
ところが高等部でヒンが入学してきてから、学年一団結力の強いクラスになった。
だから彼女は教師陣からも好かれている。
「まずはー…砂原ちゃん! プリントのまるいち、音読!
金八先生風にいってみよー!
では、張りきってどうぞーっ」
ビシッとあてられた砂原は、「ええーっ!」と叫び、立ち上がる。
教室が笑いで満ちた。一気に和やかになる。
ヒンの素晴らしいところは、飽きさせないとこだ。
「ちょ!なにその無茶ぶり!」
当てられた砂原は狼狽えているが。

