そのあと休憩をはさんでゲームはどんどん進み、残り時間は30秒になっていた。
点数は56対53で女子チームが3点のリードをしている。
今は男子チームの攻撃。相手が女子とはいえ、オールコートでプレッシャーをかけられているのでなかなか、しかけられない。
両チームとも交代は何度かあったけど今はスタメンに戻っている。
どちらも体力的には限界は越えているけど、最後の意地を出している。
「あっ!!」
そのとき、志穂先輩が遊汰先輩に抜かれてしまった。
私はすかさずフォローに入って、志穂先輩とマークをスイッチした。
遊汰先輩は制限区域手前でドリブルをやめて、ゴールを意識した。一瞬のフェイクを入れられたけど私は反応しないでゴール向けて放たれ始めたボールを思いっきり跳んで弾いた。
ボールは友美先輩がキャッチして知沙都先輩とパスしながら運んだ。
ゴール前まできていた亜美先輩にボールが渡って、亜美先輩はジャンプシュートを決めたところでブザーが鳴った。

