ただ風のように



「もうこんな時間か。そろそろ行こうかな」


私はバッグを持って部屋を出た。


「夏々海、どこかに行くのか?」


リビングの前を通ったとき翔くんに声をかけられた。


「学校の友達と遊んでくるね。5時30分までは帰るから」


「そうか、分かった。楽しんで来いよ」


「ありがと、翔くん。行ってきます」


「行ってらっしゃい」


翔くんに見送られて私は家を出た。


駅までは歩いて20分くらいで着く。私は音楽を聴きながらのんびり歩いた。


駅に着くと、麻衣はもう来ていて携帯をいじっていた。


「麻衣!」


私が声をかけると麻衣はこっちを見て笑顔で駆け寄ってきた。


「ナナ、おはよう」


「おはよう、麻衣」


「ナナ、ご飯食べた?」


「まだ食べてないよ」


「私も食べてないから何か食べに行こうよ」


麻衣の言葉にうなずいて私たちはご飯を食べに行くことにした。