ただ風のように



麻衣との電話を切ってから私は明日着る服を選んだ。


「麻衣は可愛いから何着ても似合うしなぁ。何着ようかな」


私はクローゼットを開けていろんな服を見た。悩みに悩んだ末、私は水色ベースの白のラインが入ったワンピースに薄ピンクの半袖カーディガンを選んだ。


「まぁ、これでいいかな。変じゃないよね」


私は服を体にあて全身鏡を見た。


「うん、大丈夫」


服のコーディネートに満足した私はそのあとすぐお風呂に入り何もほかにやることがなかったので寝ることにした。


その日、見た夢は最悪だった。中学時代のすごくつらかった時の夢を見た。学校に行けば部員や彼女たちと仲の良い人たちからやっかまれ陰で悪口を言われ嫌がらせをされ、家に帰ればお母さんに邪魔者のように扱われる。どこにも助けを求めることはできなかった。


うなされて目が覚め、時計を見ると5時30分だった。私はそれ以上眠れないと思い、走りに行くことにした。着替えて外に出ると夏の暑さはまだほとんど無く、風が吹くと涼しかった。


「よし、行くか」


私は学校の方へ向かって走り出した。途中に犬の散歩をしている人や新聞配達員の人とすれ違った。学校に着き、私は足を止めた。


「ここからけっこう海頼先輩の家、近いんだよね」


私はふと思ったことを口にし、自分の言ったことに驚いた。


「私、何言ってんだろ。海頼先輩の家が近くても別に私には関係ないじゃん」


そう自分に言い聞かせて私は昨日、海頼先輩が知沙都先輩と楽しそうに話しているのを思い出した。