私は部屋に行って制服から部屋着に着替え、今日の話し合いで決まった練習メニューと日にちをノートに書いた。
「海頼先輩もう家に着いたかな?メールより電話のほうがいいよね。まだ、30分経ってないからご飯の後にしたほうがいいかな」
私が1人で悩んでいるとドアをノックする音が聞こえた。
「はい?」
「夏々海、ご飯だよ」
翔くんが部屋に入ってきて言った。
「あ、うん。分かった。今行く」
「何悩んでたの?」
「どうして悩んでたって分かるの?」
「いや、廊下に声聞こえてたから。で、何悩んでたの?」
「海頼先輩に電話をかけるタイミングがつかめなくて。ちょっと考えてたの」
私たちは廊下を歩き、階段を下りながら話した。
「あぁ、そういうことね。じゃあ、ご飯食べてから電話すれば?そうすれば非常識な時間じゃないし、海頼くんが出なかったとしてもあっちからまたかかってくるでしょ」
翔くんは笑顔でそう言った。
「そうだよね、そうする。翔くんありがと」
「どういたしまして。父さんも帰ってきてるから早くダイニングに行こ」
「うん」

