ただ風のように



「夏々海さんは優しい顔で笑うのねぇ。良い笑顔だわ。その顔が誰にも壁を作らせないのねぇ。あなたの長所よ」


先輩とお爺さんのやり取りを見て笑っていた私にお婆さんが言った。


「ありがとうございます」


私は褒められたことが嬉しくて笑顔で頭を下げた。


「その顔よ。攻撃的でもなく自分を守るようなこともないその笑顔」


私はお婆さんに見つめられて少し恥ずかしくなった。


「婆さん、夏々海さんが照れるからあまり見つめるでない。顔が真っ赤じゃ」


お爺さんがお婆さんに言うとお婆さんは「あら、ごめんなさいね」と言ってご飯を食べ始めた。


みんながご飯を食べ終え片付けも終わり、今はみんなでお茶を飲んでいる。