ただ風のように



「夏々海ちゃん、おはよー」


リビングに入ってすぐ渚さんが声をかけてくれた。


「おはようございます」


私は家族の人達にも聞こえるくらいの声の大きさであいさつをした。


「おはよう」


先輩のお母さんとお父さんが笑顔で返してくれた。


「夏々海さん、おはよー」


南央ちゃんも笑顔で言ってくれ、眼鏡をかけた岬さんも会釈をしてくれた。


「海頼、夏々海ちゃん。こっち来てご飯食べて。和食とホットケーキどっちがいい?」


「ホットケーキで」


私と海頼先輩の答えがかぶり私達は顔を見合わせて笑った。


「おやおや。朝から仲良しですなぁ〜。お2人さん」


渚さんがニヤニヤしながら私達に言った。


「兄さん、朝からうるさいよ。絡むのやめなって昨日、言ったはずだけど」


岬さんが笑顔でしかし眼鏡の奥は鋭い目で渚さんに言った。