ただ風のように



「どういたしまして。今日、遊びにいこうか?」


「え?どこにですか?」


海頼先輩の急な提案に私は驚いて聞き返した。


「どこでもいいよ。君が行きたいところに行こう」


「いいんですか?部活休んでもらったうえにそんなことまで……」


「良いんだよ。休むって決めたのは俺なんだから。どこに行きたい?」


先輩は笑顔で私に聞いた。


「……えっと、じゃあ先輩のおすすめの場所に」


私は遠慮がちに言った。


「その返しは想像してなかったなぁ。俺のおすすめの場所ねぇ……」


先輩は困ったように頭をかいて「あ!!」と声をあげた。


「どうしました?」


その声に驚いて私は聞いた。


「いや、あったなぁと思って。何ヵ所かまわることになるけど、それでもいい?」


「はい。大丈夫です」


私は笑顔で答えた。