それからはあげようと思うと、先に斗稀がチョコを催促しにくる。 他の女の子にもたくさんもらってるのに、何故かわたしのを取りに来る。 でも、それがうれしくて……。 わたしは毎年、斗稀の為に作ってた。 「じゃあ、これは本命として受け取っていいんだな?」 斗稀がわたしの手からチョコを奪い取る。 「は?」 「5年前のことを覚えてるんなら、これは本命だな?」 「……どういうこと?」