バレンタイン大作戦




「落ちる程好き?」



莉音がニヤリと笑う。


それがとんでもなくムカついて……。


言ってしまったことに後悔した。




「別に斗稀のことなんて好きじゃないし!」




精一杯の強がり。


大きな嘘。


莉音には隠したかった気持ち。


からかわれるのは分かってた。


だから否定した。


それが……。



「声、デカすぎだろ!」



部屋の扉にもたれ掛かってる斗稀がいた。