ね、先生。

 
 ・・・ドクン・・・ドクン・・・ドクン。


自分で自分の心拍が上がってるのが分かった。


職員室の前にたどり着いたものの、私は一番先生の席に近いドアの前でたってることしか出来なかった。

全先生が集まってる中で、ハンカチを返す勇気はもちろんない×


「・・・う゛ん゛~・・。」


叶うわけもないけど、ちょっと念じてみる。

職員室のドアが開かないかと。

先生が出てこないか・・・と。



「・・・ん?葵・・・?」

「・・・?!」


先生が、中庭の方から歩いてくる。


「何やってんの?お前?」


少し笑いながら先生が聞いてくる。


「いや、あの、、その。
 ・・・先生待ってた・・・。」

「え? 先生って、、オレ?」


私は少し頷いてから、ポケットからハンカチを取り出して先生に差し出す。


「コレ・・。ずっと返してなかったから・・・。」

「あぁ、、。」


先生は少し照れくさそうにハンカチを受け取った。