「おはよー!!」


自転車から鍵を抜こうとしていると、後ろから声を掛けられる。
私は、そのままの体制で顔だけ声の方へと向ける。


「・・里美ー。
 おはよ。誰かと思ったー。」



それから里美と一緒に下駄箱で靴をシューズに履き替え、教室へと向かう。


「昨日のさ、ドラマ見た?夜9時からのー。」

「え?昨日なんかあったっけ・・?」

「え?!なんかって、月曜の夜9時って言ったら、ドラマでしょ!!
 葵、ドラマ見ずに何見てたの~?」

「え? ・・・夜9時・・・。」
 -あ、日記書いてた・・・-

もちろん、そんな事は口が裂けても言えず・・・×


「うーんっ、、。
 お風呂はいってたのかも?」

「もう、、来週はちゃんと見なよっ! いいトコロで終わったんだから。」

「う、うん、、。」


そんな会話をしながら、廊下を歩いてる時だった。


「おはようー!」


私はその声に体がドクンと反応してしまう。