-・・・え? 呼び捨て?-
そう。
先生が私以外に名前で呼んでる所を、その時初めて見た。
「~ん?
葵どーしたの?ぼーっとして。」
「ううん。お姉さんと先生仲良いんだねー。」
「あぁ、、昔付き合ってたからじゃない~?」
「えっ?!///」
「昔ね、昔。
おネエがまだ高校生だった時ね。今はちゃんと別の彼氏がいるし。
ところでさぁ~、ちょっとわかんないトコあるんだ。葵、簿記得意でしょ?教えてよ~。」
「う、うん・・・。」
私は、渡部先生の昔の過去に驚いた―!!
「ううん。待ってる。」
「じゃ、会議が終わったら連絡する。じゃ、また後で。」
先生が教室を後にして、
「ねー。学食まだ開いてるんだよね?
久々におばちゃん達にも会いたいし、行かない?」
お姉さんは先輩らを連れて食堂に行く事になった。
「お騒がせしてごめんねー。
里美、頑張って!
葵ちゃん、またね。
家にも遊びに来てねっ!」
手を顔のそばで振り、挨拶をした後、
長い髪をふわりと泳がせながら、里美のお姉さんは教室を出て行った。