「ね、お姉さんすごい人気だよね、、。」


私は里美に小さな声で話しかけた。


「あぁ。生徒会長やってたからねー。」

「え?!そ、そうなんだ。」

「うん。だからじゃない~?」


里美は結構何でもめんどくさがりな性格。
この前、学級の係りになった事でさえ、めんどくさそうな事言ってた。生徒会なんて、多分絶対にやらないタイプ。
里美とお姉さんとのギャップに驚きつつ、お姉さんを見てると、、、


「あっ!先生~!!」


お姉さんはいきなり立ち上がり、教室のドアの方へと駆け寄った。




「・・・へ?

 ・・・渡部・・先生?」


お姉さんの駆け寄った先は、そう、渡部先生で、、。



「先生って、渡部先生の事だったのッ?!」


里美に聞くと


「うん。ウチの簿記部の顧問だもん。」


と、あっさりと答えられる。



「え?渡部先生はテニス部の・・・?」

「あぁ、掛け持ちみたいねー。」

「え・・?
 ちょ、、私ヤバイよ。サボってるのバレるッ、、、。」


私が慌てて身を潜めるが、狭い教室。


「あれ・・・? 葵???」


すぐに見つかってしまった×


「お、お邪魔してます、、、。」


私は引きつりつつも笑顔を作った。