一年後。 私は就職した。

一時は進学を考えたけど、親の反対を押し切って就職の道を選んだ。


・・・強くならないといけないと思ったから。


先生のいない間の高校生活は、皮肉なほどにモテた。

人生で一番。

でも、

先生と過ごした日々が邪魔して、私は新しい恋をスタートする気にはなれなかった。




先生と離れて分かったこと。

私は先生に近付こうと、精一杯背伸びしてた。
等身大以上の愛で、愛してた。

それは全てが正しいことばかりでなくて、先生を苦しめていたのかも知れない。

でも、

それに気付くのは、

それなりの時間が必要で、

17歳の私には気付けなかったこと。