12月31日 午後8時25分


「はぁはぁはぁ!!お待たせ~!!葵!!」


私は駅で里美たちと待ち合わせをしてた。
急いで来たのか?
里美は息を切らせながら現れた。


「さ、里美~。
 そんなに慌てなくていいのにっ。」

「だ、だってさぁ、、
 バ、バス1本乗り遅れちゃってさぁ、、」


私が笑いながら里美の背中をさすってると、


「こんばんはっ。」


沢田くんもやってくる。
気のせいか、今の挨拶が里美に向かって笑顔でされた気がした。私は二人に気づかれないように、小さく笑った。



「やっぱ、夜は、、この時間は寒いね、、。」

「うん。」

「えぇっと、先生は何時に来てくれるんだっけ?」

「うーん。あと5分後が待ち合わせ時間だね。」


三人で並んで駅のロータリーの隅で待ってると、先生の車が目の前に停まる。

助手席側の窓が開き、


「お待たせ!乗って!」


先生が顔を出した。


後部座席に里美と沢田くん。
助手席に私。
4人を乗せた車は先生の家を目指した。