「あ、はい。
先生、ごめんなさい。この前は、、。」
「もう、、ホントだよ。気をつけろよ~。」
先生は私の髪をくちゃくちゃとして、
「早く並べよ~。もうすぐ始まるぞ~。」
先生達の並ぶ席へと歩いていった。
隣にいた沢田くんは、その渡部先生の後姿を鋭い目つきで見つめてた。
その姿に気付いた私は何も出来ず、さらにその事に気付いた里美が間に入ってくる。
「ちょっと、ちょっとー。
沢田くん、顔怖いー。 葵に嫌われるよ、そんな顔してたらっ。」
「えっ、、、。」
沢田くんは自分の表情に気付いていなかったらしく、驚いた顔して、作り笑いを見せる。
「ご、ごめん。ちょっと考え事してた、、。」
「さ、始まるよ。並ばなきゃ!!」
「う、うん。」
それから予定通りに終業式は滞りなく行われ、私の高校初めての夏休みが始まった・・・。
そして、
この夏休みに私と先生の関係も変わる―。