教室について、カバンを置くと放送が入る。


≪50分より、終業式を始めます。 生徒の皆さんは・・・≫


今日は、一学期最後の日だった。



放送を最後まで聞き終わる前に、


「少し早いけど、いこっか。」


里美が誘ってくれる。


「うん。」


里美と一緒に移動する人の流れに乗って、私達は体育館へと目指した。


体育館に着くと、学年、クラスごとに列がなんとなく出来ていて、私と里美はクラスメイトの集まる方へと足を運ぶ。



「・・・桜井さん!!」


私を呼ぶ声に足が止まった。


「・・・沢田くん・・。」

「いや、この前はビックリしたけど、、もう大丈夫?!」

「う、うん。
 ゴメンね。驚かせちゃって、、、。」

「ううん。
 あ! ところでさぁ~・・・」


沢田くんが何か話し始めた時、


「おはよっ!
 葵、もう大丈夫なのか~?!」


渡部先生が沢田くんの後ろから現れた。