沙織はもうすぐ誕生日だった。 どうしても、どうしてもケータイ買って貰おうと…沙織は考えていた。 彼と繋がる手段の道具として……。 自転車の後ろで、沙織はこの上なく幸せを感じていた。 母の事も父の事も全て忘れる事が出来た。 この瞬間……彼の背中に頬をそっとあてる姿は13歳のピュアな少女。 誰が想像出来るでしょうか? この少女が……闇夜になると、成熟した鯉に化ける姿なんて……。