沙織……18歳、叔母の側で、新しい生活がスタートした。 叔父ちゃんと叔母ちゃんは凄く優しくて……私は毎日安心して眠れた。 こんな穏やかで幸せな愛に包まれるのは……もう何年振りの事だろう。 近くの食品会社に、事務員として就職も決まった。 平穏で静かでゆったりと、代わり映えない毎日が過ぎていく。 平凡な時間が、私は何だか恐かった……後で一気にしわ寄せが来るんじゃないかなとか…ばちが当たるんじゃないかなとか……。 それは…あまりにも非凡な5年の月日が作ったトラウマだった。