沙織は17歳の誕生日を迎える。


世間では皆…高校3年生。


マー君がケーキの入った箱を持ち、駅で立っていた。


ラブホテルで、その箱を開けた。


経済力のまだない高校生…イチゴの乗ったショートケーキが2個入っていた。


そのケーキにロウソクを17本立てたら、ケーキが見えなくなるくらいだった。


来年は18本……再来年は19本……その次は………。


このロウソクの、揺れる炎の向こうにいるのは……マー君であってほしいと、沙織は強く願った。


ホテルの休憩時間は2時間……泣いても笑っても、時間が二人を切り分ける。