彼の歩幅は広い。 スタスタと進んでいく。 ちょっ、ちょっと待ってよ…。 追いついた時には、彼がちょうど昇降口からでたところだった。 「あの…ちょっと待って!!」 「ん?」 彼がこっちを振り向く。 あっ… やばい。 こんな近い距離で話したことなんかないから、体温が一瞬で上がるのがわかる。