Light Dark

そして今、宗太郎は城のホールへと来ていた。


「そういや俺って封印されてどんぐらい経ってるだろ?」


そんな事を考えてると誰かが話しかけてきた。


「100年だよ、勇者・羽賀宗太郎」

「100年も!?つかお前は誰だ、吸血鬼みたいなコスプレしやがって!」

「本物の吸血鬼だ。名はヴァンパイア、爵位は公。それより、僕は君を殺さないといけない」

「やっぱそうなるか」



現れたのは七三割けで黒いマントに包まれて目が赤く充血していて耳が尖っているヴァンパイアと名乗る男だった。

ヴァンパイア公爵は牙を尖らせ、宙に浮き、猛スピードで宗太郎の元に飛んでいく。


「僕のスピードについてこれるかな?」

「早い!」


急いで草薙を抜いて構えたが遅かった。ヴァンパイアの牙が宗太郎の首根を襲う。


「ぐっ……」

「血を全て飲んであげるよ」


草薙の柄をヴァンパイアの腹に突き、怯んだところで一歩退いて草薙を構えた。


「痛いな~、吸血鬼になるんじゃないだろうな?」

「安心しろ、それは造り話だ。僕ら吸血鬼は書いて字の如く、血を吸う只の鬼。貴様ら人間のせいで僕だけになったけどね」

「ふん、人間だってお前ら化け物のせいで日々数が減ってんだよ!」


宗太郎は草薙を振り上げヴァンパイアに斬りかかった。