「なんだ?」


「…渡瀬のことで。」


桂は面倒臭そうに
またイスを回してパソコンに向き合った。


は…

俺を無視してんのか…?


苛つきながらも俺は続ける。


「修学旅行に行けるみたいなんすけど、明日じゃ支払い間に合わないっすかね?」


「………」


ずず…

わざとらしく珈琲をすする桂


マグカップをゆっくり机に置いてから、またイスを回して俺を見た。



「お前…何を言っとる?3日後なのに間に合うわけないだろが」


「…………」


「だいたいお前、それが教師に向かった口の聞き方か?」


嫌みっぽく視線を向けてくる桂。


………

まじでうざってぇ…


俺だって好きであんたに
話しかけてんじゃねーよ…