俺はお前だけの王子さま

「…………」


俺は居場所がなくなり
仕方なくちゃぶ台へと足を進めた。



「こんにちは!」


無邪気そうな渡瀬弟。

小5だっけ?

にしてはガキだな。

俺とヒロキが小5の時はもっと違ってた。


「…………」


俺もちゃぶ台であぐらをかいた。


「挨拶されたら挨拶だよ?」


俺を真剣に見る渡瀬弟。


「…………」


姉弟そろっていちいち、うざい。


「勇気、その人がスパイクとかくれたんだよ~」


台所から渡瀬が言った。