俺はお前だけの王子さま

俺は少し離れた場所にヒロキといる渡瀬の背中を見た。



薄っぺら。

…貧相なのも納得だ



だいたい


お礼の癖にこんな安もん、俺に食わせる気か?



「はぁ…うざ…」


俺はさっきのおばちゃん店員に言った。


「なぁ、この肉すき焼き用?」


「そうだよ」


「じゃあこれ4人分くれ。
金ここで払うから。」



ぶっきらぼうに言う俺におばちゃんはにやりと笑った。


「会計は本当はレジなんだけどお兄さんの誠意に免じて今日は特別にここで受け取るよ」


「……………」


いや、俺は自分がショボい肉、食いたくないだけなんだけど。


何かを勘違いしている店員。


俺はおばちゃん店員から
肉を受け取りかばんに突っ込んだ。


最近、うざいことが多すぎる。