俺はお前だけの王子さま

――――…


「次は春馬が大富豪で貧民はまた加奈子ちゃんか」


ヒロキの言葉に全員が俺を見る。


「………」


っつーか…

命令したい事なんかねぇんだが


そういう場合どうする訳?


命令はパスで…


そう言おうとしてヒロキを見ると、それは許さないって目で俺を見ていた。


はぁ…

俺は首に手を当てた。


「んじゃ―…水買ってきて。」


「あは、なんじゃそりゃ」


笑うヒロキを俺は睨んだ。


まじで面倒くさ…


俺は夏木から水を受けとると
一口飲んだ。


3ゲーム目の大富豪は
ヒロキ。


ヒロキは貧民の渡瀬を見て首を傾げた。


「ん―…どうしよっかな♪」


最初は警戒されていた特別ルールだったが

命令が[名前で呼ぶ]次は[水]


渡瀬と夏木はすっかりリラックスしているようだ。


次はなんだろうと
笑顔で笑い合う渡瀬と夏木。


ヒロキはにっこり微笑んだ。