俺はお前だけの王子さま

勇気の言葉に
思わず身を乗り出す。


「え?どこで?」


「放課後、偶然。姉ちゃんの事なんかスゲー心配してたよ」



体がかたまる。


…本当に?



「うそだぁ~…?」


声が裏返る。


だって…あるわけないでしょ。

王子くんが…?


「本当だよ。スゲーかっこよくて、周りの友達もさ―…」


ゴメン勇気


勇気が話、続けてるのに言葉が頭に入らないよ。



あり得ないって思うのに

嬉しい気持ちが溢れてくる。


王子くんが…?



胸が苦しくなる。





私…王子くんが好きみたいだ…