俺はお前だけの王子さま

キーンコーンカーン


HRが終わり放課後。



なんだか私…おかしい。


お昼から
ドキドキが止まらない。


そんな私の元に
部活前の加奈子が近寄ってきた。


「愛子どうしたの?なんか変だよ。大丈夫?」


「え?大丈夫だよ」


慌てて笑う私に
加奈子は少し首を傾げた。


「そ?じゃあまた明日ね!」


手をふりながら、優しい笑顔で教室を後にする加奈子に私も手をふった。


夏木 加奈子。


高校で一番の友達。


家事で付き合いの悪い私なのに、1年の時からずっと友達でいてくれる。


「…………」


私は苦い過去を思い出した。



本当は加奈子とも
もっと距離を縮めたい…





私は鞄を手に教室を後にした。


今日は嬉しいスーパーの特売日だったりする。