甘い疑惑の王子様




「こちらです」


さすがにこれは……


全ての支度が整ったのか
メイドさんが案内する。


私はその後ろを
ぎこちなく歩いた。




「雅之様。お支度整いました」


目の前に居たメイドさんは
立ち止まり頭を下げる。


やばいっ!
こんなの恥ずかしよ…


彼の名前を耳にした瞬間
私は顔を下に向け身を縮めた。



「あぁ…真奈美」


―――!!?


突然名前を呼ばれ
私は顔を上げた。



「ふふ…顔真っ赤だね。恥ずかしいの?」

『…っ…こんな格好初めてで…』


全てを見透かすような笑顔で
彼は大きな部屋の窓側に立っていた。



きっとここが彼の部屋なのだろう。


大きなテレビとベッド
本棚に机……


見渡せば全てが大きい。