甘い疑惑の王子様



どうして…そんなに
温かいのだろう。


「涼も梨子も…お前を母親の代わりなんて思ってねぇから。お前はあいつらのねぇちゃんだろ」


『……ぅぅ…う…ん』


欲しい言葉をくれる。
いつも貴方が…


シンちゃん……


「んな顔してねぇで帰るぞ?」


シンちゃんは自分の袖で
私のぐちゃぐちゃの顔を拭いてくれた。



『……うん!』





決して強くないけれど

まだ女子高生の頼りない女の子だけど


一生懸命なんだよ。



こうやって挫けた時は

またシンちゃんが支えてくれるよね?




そう信じてる……