甘い疑惑の王子様




「………だろ?」

「…っ……よ!!」


次の日
リビングの騒がしい声で目が覚めた。



―――ガチャ


重たい瞼を擦り
リビングへと進むと
シンちゃんと梨子が居た。



『…梨子』


「うるさいなぁ!なんで信也が出てくんの!?あんたのがよっぽど関係ないじゃん」

「お前なぁ少しは頭使えよ!もう中二だろーがっ」


二人は私にも気付かずに
言い合いを続けている。


…え…なに?


「だからなんなのさっ!うちには親が居ないんだから好き勝手してもいいじゃん」


「っだから真奈美や涼が心配してくれてんだぞ!あんま心配かけさせんじゃねっつってんだよ」