甘い疑惑の王子様



シンちゃんは笑顔を向けて

「あぁ、いいぜ」


なんて言いながら
タオルで涼の髪の毛を拭いた。


『ちょっ!シンちゃんっ』


またシンちゃんのお母さんに
怒られるよ…?


「明日は土曜だし大丈夫だよ」


私の心配は
シンちゃんによって弾き飛ばされた。


嬉しそうに飛び跳ねる涼に
シンちゃんは無理矢理服を着せ
涼の部屋に行った。



『はぁ…』

その様子を見て
強張っていた肩を緩め
子機を手にした。



―――ピッ

もちろん相手は梨子。