教室に戻ると 案の定私の事で大騒ぎだった。 由利ちゃんも驚いていたけど 嬉しそうに肩を叩いてきた。 “佐野真奈美の謎の彼氏” そのように付けられ 噂は広がった。 「それにしても…ついに真奈美にも恋がきたかぁ~」 『ちょっと!まだ好きってわけじゃ…』 私を見る由利ちゃんの目が怖い。 「素直に認めなさい?それは恋ってゆ~のよ!」 いつの間にか顔が熱くなっていた私を見てビシッと指を差す由利ちゃん。 指を差すなっ! 私は由利ちゃんの手を払いのけ とことん言い返した。