甘い疑惑の王子様




彼が伸ばした手が
私の頬に触れる。


その感触が分かると
私の顔は沸騰しそうなくらい
熱くなっていく。



彼に顔が赤くなるのが
分かったのかクスッと笑った。



「本当可愛いよね」

『はっ!!?全然!何処を見て言ってるんですか!?』


私の口調が早まる。


雨の所為で髪も制服もぐちゃぐちゃ…


あの日よりはましだけど

あの日と同じように
私は汚くない……?



『私……汚いですよ…みすぼらしい』


気付けば心の声が漏れていた。



それを聞いた彼は
目を見開いてキョトンとしている。