《完》オフィスでとびきりの夜を

ガシッと瑞樹の腕を
掴んで発したあたしの
声は叫びに近かった。



瑞樹は驚きをあらわにした顔で、



「え? 課長の命令って――

違うよ、そんなことじゃ
なくて――…」



「じゃあ何よ!?

瑞樹は商品企画がしたくて
入社してきたんじゃないの??

なのにモデルなんて、
メチャクチャじゃない!

そんなに目立ってみんなに
キャーキャー騒がれたいの!?」



「……莉央? 

何言って――…?」



瑞樹の表情がサッと険しくなる。



自分でもわかってた。



こんなトゲを含んだひどい
言い方、あたしの方が
メチャクチャなこと
言ってるって。