《完》オフィスでとびきりの夜を

「え? あの……、えーと」



とはいえ当の瑞樹にも
心当たりは全くないみたい。



集中する視線に軽く
たじろぎながら、瑞樹は
困ったように課長を見た。



瑞樹のその態度に、課長は
ようやく具体的な話を始める。



「つまり、初のメンズ商品。

予算もそれなりなら、
売上だって予測の域を
越えようがない。

それなら予算削減と
“とことん責任とります”
って誠意を兼ねて――…」



「誠意を兼ねて――?」



瑞樹が課長のセリフを
そのまま繰り返す。



あたしはドキドキする胸を
必死で押さえてた。



一拍の間のあと、課長が
紡ぎ出した言葉は――。



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