《完》オフィスでとびきりの夜を

「あ………!」



知らず知らずのうちに
ノドの奥から声がもれてた。


動揺がありありと出てる
かすれた声。



だけどあたしは慌てて
その続きを飲み込む。



……どうしようってゆーのよ。

相手は何の面識もない
人達なのに。




――幸か不幸か、あたしの
声は彼らの耳には
届かなかったらしい。


3人は話を続けながら、
自動ドアを抜けて部屋を
出て行った。



静けさの戻った室内で、
あたしはギュッと両手に
力を込めて、凍ったように
その場に座り続けてる……。



(どういう意味……?

今の、話――…)



『今度のターゲットは彼みたい』



『課長は年齢とか関係
なしじゃん』