《完》オフィスでとびきりの夜を

その返事に、藤倉課長は
ふさいでた通路を開ける
為に移動しながら満足げに
笑って、



「よしよし、その調子で
よろしく」



「ハイ!」



元気に答える瑞樹と無言の
あたしが、続けて課長の
傍を通り抜けようとした時。



課長は瑞樹が真横に
来ると、ふと思い出した
ように彼を呼び止めた。



「あぁそうだ、瑞樹」



(み、瑞樹………!?)



ギョッとする。



いきなり名前呼び捨てって
……ちょっと……!




だけどあたしの動揺は
気づかれることなく、
キョトンとして立ち
止まった瑞樹に課長は
こう言った。



「今朝のキミの自己紹介、
よかったわよ。

私は気に入ったわ」