《完》オフィスでとびきりの夜を

マダム・リリーを知らない
からピンとこないのか、
瑞樹はのほほんとした顔で
つぶやいてる。



そのうち始業時間に
なったんで、全員がソワ
ソワしながらも一旦席についた。



だけど各自の仕事を始め
ながらも、話題はさっきの
続きで、



「けどミチ、なんでそれが
わかったの?」



「さっきマダム・フールの
前通ったら、うちの部長と
マダム・リリーが話してる
のが聞こえたのよ。

マダム・リリー、机の整理
とかしてたし」



「え? ってことは
もしかしてさっそく
今日から……?」



後輩がそんな会話をしてた
時、オフィスのドアが音を
たてて開いた。



あたし達はハッとして
そっちに顔を向ける。